2022年03月22日 [港湾施設調査]
社内講習会
お疲れ様です。
いつもの専務です。
寒さも和らいできた今日この頃
如何お過ごしですか?
私は幸い大丈夫なのですが、
花粉症の方は、梅雨までツライ季節が始まりますね〜
さてさて、今回は
弊社で事あるごとに開催する
社内講習会の様子を少しだけご紹介させて頂きます。
社内講習会と言っても
特別に講師を呼んでとかではなく
まあ、ほぼ全て私が主催するのですが
・各種特別教育
・一般常識、ビジネスマナー(言葉使いや電話応対含む)
・現場が始まる前に工法のレクチャー、使用する新しい材料の紹介
その他もろもろ
新人教育〜ベテランの再確認まで
大切な意味のある勉強会です。
もちろん、社員だけではなく
資料作り〜発表の方法など
私の勉強にもなります。
※本来、人前で話すのは苦手な専務。
本性は、短気で、人見知り、引っ込み思案なインドア派です。(ナイショですよっ)
しかし、教育も大切な仕事
頑張っていきましょ〜
それではハジマリハジマリ〜
今回の講習内容は、ズバリ
Search&Recovery
サーチ&リカバリー(捜索と回収)です!
水中への落下物や、危険物、不審物、行方不明者などを捜索し
発見・回収(収容)するというもので、
潜水士の仕事で基本中の基本ですね。
この種の作業は、結構な頻度でありますが、
作業条件:潜水場所、視界、深度、潮流、危険度(不発弾など)が
異なる為、同じ作業でも難易度は様々です。
実際、私も一つの海域で百発以上の不発弾を揚げましたし、
ご遺体も何名か発見しました。
一番難しかったのは、漁師さんからの依頼で
古い漁船で航行中、プロペラが取れてどこかに行ってしまった。
無いと明日から走れないから探してくれと言うご依頼・・・
当然この電話を頂いた時の私のリアクションは
ポカーンです。
プロペラぐるぐる回りながら飛んでったんでしょ?
いつ取れたか正確な場所わかんないんでしょ?
ムリだよそんなの〜って感じです。。。
でも結果的に、3時間ほどで発見して漁師さんにお返しできました。
(ハッハッハッハ 天才ダイバーと呼んでください ドヤ!)
どうやって発見したか?
今回は、そういった作業方法をレクチャーしました。
まずは、捜索場所の設定します。
この辺かな〜とかそんな感じでオッケーです。
そしたら、起点とする目印が必要なので
オモリをつけて、ブイなどを投下。ポイ!
そして起点から周囲へ、捜索網を順次広げていきます。
しかし、水中は陸上と違い
視界が悪い為、ただ探すと言っても
自分が今どこにいるのかすら判らなくなります。
※逆に探してもらう側になる可能性大
なので、起点から外れない様。
再度起点へ戻れるよう、安全を確保し
なおかつ捜索時、見落としが無いように遂行しなければなりません。
仮に、目の前のダイバーが装着している足ヒレがかろうじて見える視界だと
この様な感じ
あと数メートル離れたら、どこにいるか分からなくなりますね。
しかし、これ 実は見えるほうですよ。。。
リゾート以外の潜水士は、非常に視界が悪い(と言うかほぼ見えない)
状態で作業している方たちがほとんどだと、経験上思います。
私の場合は、どうせ見えないから目をつぶって他の感覚に集中する事が多いですね。
対象の水域で、なるべく見落としが少ない捜索方法は色々ありますが
代表的なものがネットに落ちてたので拝借させて頂きます。
水中コンパスや、ロープを利用し上記のような捜索を行いますが、
水中作業では条件次第で制約が多い為、効率が大事です!
現場では3番目の円形捜索(図とはちょっと違う)をよく利用します。
もちろん、他にも捜索方法はありますし
作業条件でどのように捜索するかは、責任者次第ですね。
学科で一通りの知識を注入した後は、外で実地もやります。
陸上でイメージをつくる。実はこれが一番大事!
ロープを使って円形捜索(見落としを考慮した2名バージョン)
カラーコーンは、実際の捜索でもロープの邪魔になる、海藻や岩を想定しています。
ペンキの缶は捜索対象です。
捜索対象を発見!しかしこれは第一段階。
発見後、回収(収容)しなければ、完了ではないのです。
でも、発見したものが埋まっていて取れない場合や
重くてダイバーが持てないものなら、ここからどうしますか?
・視界が悪い中、発見場所にまた戻れるようにロープを固定する。
・ロープを辿り、起点へ戻る。
・起点から、ブイへ浮上する。
・回収用のロープやワイヤーを受け取る。
・上記の逆で発見場所へ戻る。
・対象に回収用のロープやワイヤーをセットする。
・引揚げ合図(作業方法による)を送る。
・無事に回収できたか確認する。
・捜索ロープなどの道具を片付けながら、起点へ戻る。
・起点からブイへ浮上する。(減圧が有れば行い浮上する)
・起点ブイを回収する。
・現場海域を離れる。
簡単に列挙しても、これだけの工程が有ります。
このどれもが、簡単に思えますが
視界の悪い水中だと難しい作業になります。
(まあ、慣れてなければロープが絡まって終わりですけどね。。。)
なので、講習とは言えど
一度の経験は大きなメリットとなるのです。
この練習の本番は3月24日なんですw
もう消えてしまいましたが、
ブイの補修と言う記事でせっかく補修した、某所にある航路ブイですが
2日後に別の船が衝突してまた壊したそうな・・・
そしてそのブイの部品が脱落し、海に消えた。。。
できればそれを回収してほしいとの事。
※前回は、非常に条件が悪く激流だったので
私が潜って、現場から25mほど離れた場所でようやく発見して
回収しました。
今回は、潮汐を基に作業日を指定できたので
流れはほとんどなく、気象予報も良好なため
新人とベテランのペアに任せようと思っています。
※ダメなら私が交代する予定。
っという事で、本番のご報告はまた次回。
メデタシメデタシ。